退職代行サービスは、2000年〜2010年ごろにブラック企業問題が社会問題化し、労働者の権利意識が高まる中で広がりました。一般企業が運営する「EXIT」が先駆けとなり、やがて社会に浸透していきました。
現在の退職代行サービスの運営元は大きく分けて弁護士・労働組合・一般企業の3種類となっています。
この記事では、それぞれの料金相場・サービス内容・メリット/デメリットを比較し、状況に合わせた最適な退職代行サービスの選び方を解説します。
退職代行サービスの種類と料金を比較

| 運営元 | 料金相場 | 主なサービス内容 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|
| 弁護士 | 5万円〜10万円以上 | ・退職意思の伝達 ・未払い賃金・残業代・退職金の請求交渉 ・訴訟対応 | ・法に基づいた強力な交渉 ・トラブル解決力が高い | ・費用が高額 ・手続きが複雑な場合あり |
| 労働組合 | 2.5万円〜3.5万円 | ・退職意思の伝達 ・有給休暇の取得交渉 ・退職日の調整 | ・費用が安め ・交渉が可能 | ・団体交渉の範囲に限定 ・訴訟代理は不可 |
| 一般企業 | 2.5万円〜3万円 | ・退職意思の伝達 ・手続きサポート | ・費用が最安 ・スピーディーで手軽 | ・法的交渉は一切できない |
ここでは、3つの運営元の違いによる提供されるサービス範囲の違いとそれにともなう料金の違いについて詳しく説明します。
弁護士が運営する退職代行サービスと料金
| サービス名 | 料金(税込) | 後払い | 返金保証 | 即日対応 |
|---|---|---|---|---|
| 弁護士法人みやび | 27,500~77,000円 | |||
| 弁護士法人ガイア | 25,300~77,000円 | |||
| 退職110番 | 43,800円 | |||
| 青山北町法律事務所 | 29,800円〜77,000円 |
弁護士が運営する退職代行サービスの最大のメリットは、法律の専門家として代理人になれる点です。具体的には以下のような対応が可能です。
弁護士対応で出来ること
- 未払い賃金や残業代の請求
- 退職金の請求
- ハラスメントによる慰謝料請求
つまり、金銭が絡む交渉や法的トラブルに対応できるということです。法律に則った手続きで退職を進められるため、その後のトラブルを最小限に抑えられます。
- 損害賠償や懲戒解雇を請求される
- 会社から直接連絡や嫌がらせを受ける
- 有給休暇や退職金・未払い賃金が支払われない
- 離職票が届かない
弁護士対応で出来ないこと
- 特になし
料金相場は5万円〜10万円と他の運営元より高めですが、法的トラブルを抱えている場合は弁護士運営一択です。
労働組合が運営する退職代行サービスと料金
| サービス名 | 料金(税込) | 後払い | 返金保証 | 即日対応 |
|---|---|---|---|---|
| 退職代行Jobs | 29,000円 | (Paidy) | ||
| 退職代行ガーディアン | 19,800円 | |||
| 退職代行OITOMA | 24,000円 | (Paidy) | ||
| わたしNEXT | 正社員:21,800円 バイト:19,800円 | (Paidy・コンビニ) | ||
| 男の退職代行 | 正社員:21,800円 バイト:19,800円 | (Paidy・コンビニ) |
有給消化や退職日の調整など、会社との交渉が必要だが法的トラブルには発展しなさそうな方に向いています。
労働組合が出来ること
- 有給休暇の取得
- 退職日の調整
- 労働条件に関する交渉
メリットは、費用が比較的安く、かつ交渉が可能な点です。費用対効果が高いサービスだと言えます。
労働組合が出来ないこと
- 訴訟対応・裁判での代理
デメリットは、は、交渉範囲が団体交渉に限られること。未払い賃金や慰謝料請求など個別の金銭トラブルに対応できなくはありませんが、裁判での代理はできないため、法的トラブルへの対応力は弁護士に劣ります。
料金相場は2.5万円〜3.5万円と費用対効果が高く、交渉も必要な方にはコスパ最良の選択肢です。
一般企業が運営する民間退職代行サービスと料金
| サービス名 | 料金(税込) | 後払い | 返金保証 | 即日対応 |
|---|---|---|---|---|
| 退職代行ニコイチ | 27,000円 | |||
| 退職代行イマスグヤメタイ | 19,000円 | |||
| 退職代行ヤメドキ | 24,000円 | (退職7日以内) | ||
| 退職代行即ヤメ | 20,000円 | (退職1週間以内) |
一般企業が運営する退職代行サービスのメリットは、サービスを最も安く利用できる点です。
追加料金もほとんど発生しないため、費用を最小限にしたい方におすすめです。また、依頼から退職までの手続きがシンプルで、スピーディーに対応してもらえます。
民間企業で出来ること
- 退職意思の伝達
- 退職届・必要書類の受け渡し代行
民間企業で出来ないこと
- 有給消化・退職日などの交渉(弁護士法72条により禁止)
「とにかく早く安く辞めたい」「会社と揉める心配がない」といった場合は、一般企業が運営するサービスで十分でしょう。
一般企業が運営する退職代行の料金相場は、2.5万円〜3万円と一番安くなっています。安いところでは平均よりも下回る場合もあると言えます。
退職代行の費用はなぜ違う?金額の内訳を徹底解説

これまでの説明でお分かりいただけたように、退職代行の料金は運営元によって大きく異なります。数万円で済むサービスもあれば、10万円以上かかるケースもあります。
この費用差は、提供されるサービス内容や誰がサービスを行うかによって決まります。
退職代行の料金は、主に次の3つの要素で構成されています。
- 会社への連絡・退職意思の伝達
- 未払い給与や退職金の交渉代行
- 3失業保険や転職活動のサポート
特に、正社員かアルバイトかによっても状況が変わります。退職金や未払い給与の有無が費用に直結するためです。
会社への連絡・退職意思の伝達
すべての退職代行サービスに共通する、最も基本的な業務です。電話やメールで会社に退職の意向を伝え、退職届の提出方法や必要書類のやり取りまで代行してくれます。
このサービスだけであれば料金は比較的安く、一般企業が運営する退職代行がこの範囲に該当します。
特にアルバイトやパートの場合、退職金や未払い給与が発生しにくいため、この基本サービスだけで十分なケースが多く、正社員よりも安い料金設定がなされることもあります。
未払い給与や退職金の交渉代行
退職代行の費用を大きく左右するのがこの交渉代行です。
これは弁護士が運営する退職代行でのみ正式に提供可能なサービスで、会社の給与未払い・退職金未払いといった金銭トラブルに対応してくれます。弁護士は法律に基づいて交渉できるため、法的な争いになり得る場面でも安心して任せられます。
このサービスは、基本料金に加えて追加費用が発生する場合があります。たとえば「未払い給与が〇万円以上なら成功報酬を追加で請求」といった料金体系です。
正社員の場合は未払い残業代や退職金が発生することが多いため、このサービスが必要となり、結果的に費用も高くなる傾向があります。
一方で労働組合も交渉を行えなくはありませんが、団体交渉権の範囲に限られるため、裁判まで発展すると弁護士のように代理人として争うことはできません。
失業保険や転職活動のサポート
退職後の生活を見据えたサポートを提供する退職代行もあります。
- 失業保険の申請手続きに関するアドバイス
- 提携している転職エージェントの紹介
といった内容が代表例です。
これらは基本サービスや交渉代行とは別枠で、追加費用がかかるケースが多いのが特徴です。退職後のキャリアに不安がある人や、次の仕事を早く見つけたい人にとっては心強いサービスです。
失敗しない!最適な退職代行の選び方

退職代行サービスは数多く、どれを選べばいいか迷ったときは以下を確認してください。
- 金銭トラブル(未払い給与・残業代・退職金など)が起こりそう
→ 弁護士運営を選択。弁護士は交渉権・訴訟対応が可能。 - 有給消化や退職日の調整・交渉をしたい
→ 労働組合運営が適切。団体交渉権に基づき会社と交渉できる。 - とにかく早く辞めたい/安く辞めたい
→ 一般企業運営で十分。
金額だけでなく、自分の退職理由・会社との関係性を踏まえて必要なサービス範囲を見極めることが、後悔しない選び方のコツです。
退職代行の料金で注意すべきポイント

退職代行サービスを選ぶとき、料金の安さに惹かれるのはよくあることです。
でも、料金だけで判断してしまうと、後で思わぬトラブルに巻き込まれることもあります。安心して退職するためには、いくつかの注意点を知っておくことが大切です。
あまりにも安い料金の退職代行には注意
退職代行の料金は、運営元によって相場が決まっています。例えば、一般企業が運営しているサービスなら2.5万円~3万円程度が一般的です。もし、この相場を大きく下回るような「1万円でOK!」といった退職代行を見つけたら、少し慎重になった方がいいかもしれません。
そうした格安サービスは、追加料金が後から発生したり、十分なサポートが受けられなかったりするリスクがあるからです。
会社の連絡を無視されたり、退職手続きがスムーズに進まなかったりする可能性もゼロではありません。安い料金には、それなりの理由があると考えておいた方がいいでしょう。
料金が安いが安心して利用できる退職代行サービスはこちらです。
表示価格と総額のズレを確認
退職代行サービスの中には、ウェブサイトに表示されている料金が基本料金だけで、後から様々な追加料金を請求してくる業者も存在します。
例えば、深夜や早朝の対応に追加費用がかかったり、会社とのやり取りが長引いた場合に別途料金が発生したりすることもあります。
トラブルを避けるためには、最初に料金体系をしっかり確認しましょう。追加料金が発生するケースや、サービスに含まれる範囲について、契約前に納得いくまで質問することが必要です。
料金だけでなく評判や口コミも調べる
退職代行を選ぶときは、料金だけでなく、実際にサービスを使った人の評判や口コミを調べることも非常に大切です。
料金が安くても、対応が雑だったり、連絡が遅かったりする業者では、安心して任せることはできません。SNSや比較サイトなどで良い評判が多いサービスを選ぶようにしましょう。
退職代行の料金についてよくある質問と回答

退職代行の料金について、多くの方が疑問に思う点をいくつかまとめてみました。
退職代行サービスの相場はいくらですか?
退職代行の料金相場は、運営元によって大きく異なります。
- 一般企業が運営している場合は2.5万円~3万円程度
- 労働組合が運営している場合は2.5万円~3.5万円程度
- 弁護士が運営している場合は5万円~10万円以上
料金の平均的な相場は、3万円~4万円と言えます。
無料で利用できる退職代行サービスはありますか?
完全無料で利用できる退職代行サービスは存在しないと考えて良いでしょう。
無料を謳っているサービスは、提携している転職サービスへの登録が条件だったり、特定の条件を満たした場合に料金が全額返金されるという形式がほとんどです。
利用を検討する際は、「本当に無料なのか」「どのような条件が付いているのか」を事前にしっかりチェックすることが大切です。
非正規社員(アルバイト・パート)でも退職代行は利用できますか?
はい、もちろん利用できます。
料金については、正社員と料金を分けているサービスもあれば、一律料金のところもあります。
アルバイトの場合、未払い給与や退職金などの交渉が必要ないことが多いので、比較的安価な一般企業が運営する退職代行でも十分なケースがほとんどです。
料金の支払いはいつですか?後払いはできますか?
多くのサービスは申し込み時の前払いですが、退職が確定してから支払う後払い制度を導入しているサービスもあります。
「退職代行ヤメドキ」のように退職日が決定してから7日以内を支払いといった、後払い可能な退職代行もございます。
退職できなかった場合、返金してもらえますか?
サービスによって異なります。多くのサービスは退職成功率100%を謳っていますが、万が一退職できなかった場合に全額返金保証を設けているサービスもあります。依頼前に返金保証の有無と条件を確認しておくと安心です。
返金保証がある退職代行でおすすめなのは「退職代行イマスグヤメタイ」です。退職代行イマスグヤメタイ口コミや特徴など紹介していますので参考にしてみてください。
追加料金が発生することはありますか?
一律料金で追加費用が一切かからないサービスもあれば、深夜対応や交渉が長引いた場合、未払い残業代の請求時などに追加費用が発生するサービスもあります。契約前に料金体系を必ず確認しましょう。
まとめ:退職代行の料金相場についてのまとめ
退職代行の料金は、運営元によって大きく異なり、、選ぶべきサービスも状況次第です。
- 法的トラブルが心配な方 → 弁護士運営(5万円〜10万円)
- 有給消化・退職日の調整をしたい方 → 労働組合運営(2.5万円〜3.5万円)
- とにかく早く安く辞めたい方 → 一般企業運営(2万円〜3万円)
まず、費用を抑えたい方には、一般企業が運営する退職代行がおすすめです。料金は安価ですが、会社への退職意思の伝達のみとなり、交渉はできません。
料金の安さだけで選ばず、自身の退職理由や状況に合ったサービスを選ぶことで、安心してスムーズに退職できます。
退職代行おすすめランキングで各サービスの違いなど比較できますので是非参考にしてみてください。

