占いは根拠なし？バーナム効果や統計学から考える占いの科学的根拠

「占いは科学的に根拠なし」と一般的に言われていますが、それでも多くの人が占いに魅了されるのはなぜでしょうか？

占いにはさまざまな種類があり、それぞれに科学的根拠があるとされるもの・ないとされるものがあります。

この記事では、占いの主な種類と特徴を紹介し、科学的根拠の有無を論文やデータをもとに詳しく解説します。

また、占いが当たっているように感じる理由や、占いの心理学的な効果についても解説します。

テレビやネットの占いが当たっていると感じる理由

占いには科学的根拠がないとされていますが、それでも「当たっている」と感じる人が多いのはなぜでしょうか？

それは、脳科学や心理学の観点から、以下のように説明できるからです。

記憶と心理のメカニズムで「当たったように感じる」

まず、占いが的中したという経験は、占いが外れたという経験よりも強く記憶に残ります。

これは、社会心理学の専門家が研究で明らかにしたことです。

以下の論文では、占いでネガティブな内容が的中した場合の記憶は、より思い出しやすくなると解釈されています。

運勢占いでネガティブな記述の方が「的中した」残りの解釈としては、 Taylor (1991) が適応の側面から指摘するように、ネガティブな事象の方が想起しやすいという記憶の側面が考えられる。

引用元: 占いの予言が「的中する」とき

例えば、2000年代に人気を博した占い番組「ズバリ言うわよ！」では、細木数子先生が有名人をバサバサと斬っていく過激な占いが話題になりました。

この番組では、ネガティブな内容を強調することで、視聴者に強烈な印象を与え、占い師のカリスマ性を際立たせるような演出がされていました。

このような印象操作によって、普段は占いに懐疑的な人でも、「この占い師は本物かも？」と思ってしまうことがあります。

さらに、特定の占い師に何度も鑑定してもらった場合、10回鑑定を受けたうち1回だけ当たったとしても、その1回だけの鑑定が強く記憶に残ります。

そうすると、占いが9回も外れたことは忘れてしまって、その占い師をすっかり信用してしまうことがあるのです。

また、占い師が用いる「バーナム効果」という心理テクニックには、占いの的中率を高く感じさせる効果があります。

バーナム効果とは、誰にでも該当するような曖昧かつ一般的なこと（性格傾向やよくある悩みなど）を指摘された際、それが自分(もしくは自分が属する特定の集団)のみに該当すると考える現象のことです。

人気占い師の多くは、バーナム効果を巧みに利用し、相談者に「よく当たる」と思わせることに長けています。

例えば、「あなたは人から好かれやすいけど、本当の自分を見せられないタイプですね」と言われたら、「確かにそうかも」と思ってしまう人は多いでしょう。

さらに、占いを好意的に捉えている人ほど、的中したかどうか判断が難しいことでも「当たった」と感じる傾向が高くなります。

加えて、「占い師が自分のほしい言葉をくれるから信じたくなる」という心理も働きます。

これは、「確証バイアス」という心理現象の一種です。

確証バイアスとは、自分の信じたいものや期待に沿う情報ばかりを、他の情報より優先して受け入れる傾向のことです。

このバイアスが存在するために、相談者にとって都合のいいことばかり言う「アゲ鑑定」を行う占い師ほど、信用されやすくなります。

例えば、恋人に振られて落ち込んでいる時に、占い師が「近いうちに必ず復縁できます」「あなたは幸せになれますよ」と言ってくれたら、その占い師を信じたくなってしまうのではないでしょうか？

以上のように、占いが当たっていると感じるのは、脳科学や心理学のメカニズムによるものです。

本当に当たる占い師を見抜くには、「占いが外れたことも意識して覚えておく」「良くない結果でもハッキリと言ってくれる占い師を選ぶ」といったことが大切です。

「予言の自己成就」で占いの結果が本当になる

「予言の自己成就」という言葉を聞いたことがあるでしょうか？

これは、アメリカの社会学者ロバート・K・マートンが提唱した概念で、ピグマリオン効果とも呼ばれています。

この概念は、人間の行動や物事の結果が、自分や他人の期待や思い込みに影響されるという現象を説明するものです。

つまり、根拠のない噂や予測に基づいて行動すると、それらが現実になってしまう可能性があるということです。

例えば、占いで「1ヶ月後に運命の人と出会える」と言われたら、どうしますか？

多くの人は、その言葉に期待を抱き、出会いを求めて積極的に動き始めるでしょう。

そうすると、自然と出会いの機会が増え、理想的な相手に出会える確率が上がるかもしれません。

この場合、「占いの結果が当たった」と感じるかもしれませんが、実際には自分の行動が結果を引き寄せたと言えます。

「予言の自己成就」は、占いだけでなく、教育や経済、健康、対人関係などさまざまな分野で起こり得る現象です。

科学的な研究でも、その効果は多くの事例で実証されています。

しかし、「予言の自己成就」は必ずしも良い方向に働くとは限りません。

悪い噂や誤情報に惑わされてパニックに陥ったり、自分や他人に対してネガティブな思い込みを持ったりすると、逆効果になることもあります。

過去に何度か発生した「トイレットペーパー騒動」は、その典型的な例です。

オイルショックや感染症の拡大などの危機的状況下では、「トイレットペーパーが不足する」という噂や誤情報が広く拡散されました。

その結果、多くの人がトイレットペーパーを買い占めようとして店頭に殺到しましたが、実際にはトイレットペーパーの供給に問題はありませんでした。

それにもかかわらず、噂を信じた人たちの行動が原因で、トイレットペーパーが本当に不足するという結果になりました。

つまり、「トイレットペーパーが売り切れる」という予測が現実を変えてしまったのです。

このように、「予言の自己成就」には恐ろしい側面もありますが、上手く活用すれば、現実をポジティブに変える強力な効果をもたらすのも事実です。

自分や他人に対して良い期待を持つことで、学校の成績や仕事のスキルを向上させたり、魅力的な人物に変身させたりすることも可能です。

占いに関しても、「当たるかどうか」ではなく、「自分から当てにいく」と考えることが重要です。

占い自体に明確な根拠はないかもしれませんが、「どんな結果になるかは自分次第」という姿勢で臨むことで、占いを科学的に正しい方法で活用できるようになります。

命術・卜術・相術の科学的根拠は？

占いは命術・卜術・相術という3つの大きなカテゴリに分けられますが、これらの占いには科学的な根拠が必ずしもないとは言い切れません。

以下より、それぞれの占いの信憑性や、その科学的な根拠の有無について詳しく説明します。

命術（めいじゅつ）の科学的根拠

命術とは、生年月日や血液型などの「生まれに関する情報」をもとに、人の性質や運命を占う占術の一種です。

命術には、西洋占星術（12星座占い）や四柱推命、動物占い、数秘術、九星気学、宿曜占星術などが含まれます。

これらの占術は古代から伝わるものも多く、過去の多数の事例を分析して人間の性格を類型化したものです。

そのため、「星座占いや四柱推命は統計学的に信頼できる」と主張する人もいます。

しかし、科学的な観点では、これらの占術には明確な根拠がないというのが一般的な見方です。

例えば、星座占いで「あなたは自分に厳しく、他人に優しいタイプですね」「あなたは恋愛に消極的ですが、本当は情熱的な人ですね」などと言われて、納得してしまうことはありませんか？

これは先述した「バーナム効果」と呼ばれる心理現象で、多くの人に当てはまりそうな曖昧な記述に共感してしまう傾向があるということです。

では、命術はまったく当たらないと断定できるかといえば、そうとも言い切れません。

誕生日占いなどの命術は現代でも人気があり、社会情勢や時代背景を反映しながら、人生の道しるべとして活用されています。

あなたもテレビや新聞の占いコーナーを見ると気分が上がったり、恋愛や仕事の参考にしたりすることはありませんか？

有名な占い師であり占星術研究家でもある鏡リュウジ先生は、現在の星占いの意味や信頼性について、次のように語っています。

科学的にはナンセンスかもしれないのですが、不思議と当たると感じられる。占星術を生業にしている身としては、主観的な人生経験を語る言葉としてはかなりいい線行っていると思う。

引用元: 占星術研究家 鏡リュウジが語る、柔軟さを大切にする「人生100年時代」の生き方

星占いが「不思議と当たる」と感じられる理由の1つとして、実は科学的な事実も関係している可能性があります。

ハンガリーの名門医科大学・センメルヴェイス大学の研究チームが発表した論文によると、生まれた時期が人の性格や能力に影響することが示されています。

そのメカニズムは、生まれた季節がドーパミンやセロトニンなどの神経伝達物質（感情や意欲をコントロールする物質）の分泌量に個人差を生み出し、その傾向が成長しても変わらないというものです。

センメルヴェイス大学が366人の学生に対して行った調査では、生まれた季節ごとに以下のような特徴があることがわかっています。

春生まれ	明るく前向きな性格で、リーダーシップがある
夏生まれ	情熱的で気まぐれな性格で、ユーモアがある
秋生まれ	運動能力が高く創造的な性格で、寿命が長い
冬生まれ	知能が高く冷静な努力家で、成功しやすい

占いファンの方なら、上記の研究結果と星占いの診断結果に共通点があることに気づくかもしれません。

例えば、やぎ座やみずがめ座は冬生まれに当たりますが、やぎ座は真面目な努力家・みずがめ座は知的で天才肌と言われることが多いですよね。

これは、命術に基づく性格占いには、一定の信頼性があるということを示唆しているかもしれません。

卜術（ぼくじゅつ）の科学的根拠

卜術とは、未来や運勢を占うために、カードやダイスなどの道具を使って偶然現れた結果を読み解く占術のことです。

卜術にはさまざまな種類がありますが、その中でも特に有名なものは、タロット占いや易、おみくじ、ダウジング、水晶占いなどでしょう。

テレビやネットで話題になっている「携帯番号占い」も、偶然手にした携帯番号から運命や運勢を占うという点で、卜術の1つと言えます。

卜術は、古代から現代まで、世界中の多くの文化で行われてきた伝統的な占術です。

しかし、その歴史や背景にもかかわらず、卜術は「科学的な根拠がない」という批判を受けることが多くあります。

実際に、古今東西のあらゆる卜術に共通しているのは、偶然性や占い師の直感(インスピレーション)に頼っているということです。

例えば、タロット占いでは、偶然引いたカードを必然的な結果として捉え、直感的に解釈することが多いですが、その必然性や直感を科学的に証明することは不可能です。

しかし、これは卜術の価値を否定するものではありません。

むしろ、卜術は科学で説明できない人間の心理や感情に寄り添うことができる、魅力的な占術だと言えるでしょう。

実際に、占いに似た遊び「こっくりさん」やダウジングに関しては、不覚筋動(無意識に生じる微細な筋肉の動き)により、人の無意識や深層心理が反映されることが研究でわかっています。

つまり、一部の卜術に関しては、偶然性から必然性を読み取るというよりも、自分の無意識下で既に出ている答えを引き出し、選択や決断の後押しをするものと言えるでしょう。

仕事や人生の重要な局面では、正解が確実にわからないことのほうが多いですし、それは科学でもどうすることもできません。

そんな時に、スピーディーに意思決定をするためのツールとして、タロット占いや易などの卜術を活用することは、合理的な判断と言えるのではないでしょうか。

実際に、有名企業の経営者の中にも、ビジネスでの重要な決断において、事の成否や成り行き、良し悪しなどを占い師に相談する人は多いそうです。

ストラテの風水・占いに関するアンケートによると、30代男性経営者の約47％もの人が、「経営判断や事業判断に占いの結果を参考にする」と回答しています。

以上のように、卜術は、科学的な根拠がないからといって無視できるものではありません。

卜術は、人間の心理や感情にアプローチすることで、自分の無意識や深層心理に気づき、自信を持って行動することを助けてくれるものです。

鑑定経験が豊富な占い師は、何千～何万という人の人生に関わってきた経験をもとに、偶然に見える結果からも、相談者が納得のいく答えを導き出すことに長けています。

重要な選択や決断に迷っている時、背中を押してほしい時は、卜術が得意で鑑定経験が長い占い師に相談することをおすすめします。

相術（そうじゅつ）の科学的根拠

占いの中でも、相術は比較的科学的なデータに基づいていると言われています。

相術とは、実体があるものの形から本質や運勢を診断する占術の総称で、手相占いや人相占い、風水、姓名判断、ほくろ占いなどがあります。

これらの相術は、過去の膨大な統計データの分析や経験則から生まれた占術であり、統計学や医学の観点からも一定の信憑性があるとされています。

相術の種類によって、裏付けとなるデータや学問は異なるので、1つ1つ見ていきましょう。

手相占い

手相占いは、古代インドで発祥し、東洋医学や西洋の大脳生理学と関連付けられながら、3000年以上にわたって蓄積された知見をもとに発展してきた学問的な占術です。

医学的な観点からは、手相で運勢や未来、過去を当てることについては科学的な根拠がないと言わざるを得ませんが、手の状態から過去の病気や現在の健康状態を診断することは可能だと言われています。

また、手の猿線(手のシワが猿のように不明瞭で、切れ切れになっている線)をもとに、出生後の発達を予測できる可能性も示唆されています。

医学専門雑誌「JIM」では、手相と医学の関係性について、以下のように述べられています。

手相で過去を言い当てたり，未来を占ったりする「手相学」がどれほど信頼性のあるものかはよく知らない．しかし，爪の所見から過去の大病を言い当てることは可能であるし（Beau line），手のsimian lineは，出生後の発達を予測するひとつの手がかりになる．

引用元: 伴信太郎「科学的手相学は可能か」

加えて、手相はその人の脳の特性や体質を反映していると言われています。

例えば、手の平にまっすぐに横切る一本の線である「ますかけ線」は、ダウン症などの遺伝性疾患や染色体異常を持つ人に多く見られるとされています。

このように、手相と脳・体の状態には医学的な関連性があることから、手相が人の性格や行動パターンにも影響を与えている可能性は高いと考えられます。

人相（顔相）占い

人相（顔相）占いとは、顔のパーツの形や配置から性格や才能などを診断する占術です。

アメリカではパーソノロジー（人相科学）としても研究されており、数万人の統計データと脳科学がベースになっているため、85％の正確さでその人の性格や才能がわかると言われています。

似た学問として、19世紀前半にイギリスで広まった骨相学（頭骨の形状から人の性格を診断する学問）がありますが、こちらは科学的に根拠が乏しく、差別や偏見に繋がり倫理的に問題があることから、現代では否定されています。

以上の経緯から、人相学の科学的根拠については賛否両論分かれるところで、未だ研究が進められている段階です。

姓名判断

姓名判断は、名前の画数から性格や人生の運命を読み解く方法ですが、その科学的根拠は確立されていません。

しかし、名前は他人にさまざまな印象を与えるものであり、それが社会的な評価に影響することは研究で明らかになっています。

例えば、キラキラネームのような奇抜な名前の人よりも、一般的で読みやすい名前の人のほうが、「リーダーシップが高い」「信頼できる」と評価されやすく、就職や選挙で有利になることがわかっています。

また、アメリカのクレムソン大学の研究によると、女性は中性的な名前を持つと、男性社会で成功しやすいということが報告されています。

したがって、占い師からのアドバイスを参考に改名を検討したり、生まれてくる子供の名前を決めたりすることは、決して意味のないことではありません。

姓名判断や改名に精通した占い師なら、多くの事例に基づいて、人から好感を持たれて成功に近づく名前を提案してくれます。

以上のように、相術は単なる迷信や娯楽ではなく、部分的には学問的な根拠がある占術であると言えるでしょう。

もちろん、相術にも限界や誤解はありますので、盲信するのではなく、参考程度にするのがいいと思います。

占いで未来や過去を当てることができるのはなぜ？

占い番組や人気YouTuberの占いで、有名占い師が芸能人などの未来や過去をズバリ見抜き、場を騒然とさせることがありますよね。

例えば、テレビ出演などで活躍中の人気占い師・木下レオン先生は、タレントのスザンヌさんについて、結婚する年齢や離婚の可能性を予言したことで話題になりました。

スザンヌさんは、2011年にプロ野球選手の斉藤和巳さんと結婚しましたが、木下レオン先生はその2年前に「スザンヌさんは24～25歳で結婚するでしょう。しかし、結婚生活は長く続かないかもしれません」と予言していました。

そして、2015年にスザンヌさんと斉藤さんは離婚することを発表しました。

木下レオン先生の予言は、まさに的中したのです。

あなたも一度はこんな風に、「私の未来や過去も当ててほしい」と思ったことはありませんか？

ここからは、占いで未来や過去を当てることができるのはなぜなのか、その驚くべき能力の秘密に迫っていきたいと思います。

未来や過去を当てる力は科学的に証明できる？

未来や過去の出来事を当てる能力は、霊感・透視・チャネリングなどと同じく、非科学的なものというイメージがありますよね。

ネット上の掲示板やYahoo!知恵袋でも、超能力に関する科学的な証拠を求める声や、超能力を否定する声が多く見られます。

しかし、これらの声は本当に正しいのでしょうか？

実は、科学はまだ発展途上であり、超能力を完全に否定することはできないのです。

むしろ、超能力を支持する科学的な仮説や研究も存在しています。

超能力の正体は「情報の波」？

霊感や透視などの超能力の正体についての答えは、「情報の波」にあるかもしれません。

情報の波とは、人や物が発する気や意念（意識や思考、感情）といったものが、距離が離れていても相互に影響し合う波動のことです。

この情報の波は、生命情報科学や量子論の分野で研究されています。

例えば、 アメリカのプリンストン大学では、人間の意識が乱数発生器に影響を与えるかどうかを調べるプロジェクト「地球意識計画」が実施されました。

その結果、人間の意識が乱数発生器に微妙な影響を与えることが示され、同時多発テロのような世界的な出来事と関連性もあることが判明しました。

この研究は、人間の意識が情報の波として伝達される可能性があり、それが物質や人の無意識に影響を与えることを示唆しています。

では、この情報の波が未来視・過去視にどう関係するのでしょうか？

未来視・過去視は情報の波を感じ取る能力？

未来視・過去視は、未来や過去に起こった出来事や物質から発せられる情報の波を感じ取り、解釈する能力だと考えられます。

つまり、未来視・過去視は超常現象ではなく、自然現象なのです。

この能力を持つ人は、情報の波に敏感であるため、高次元と交信できたり、霊的な存在に憑依されるといった現象が起きたりするのかもしれません。

このように考えると、占い師や霊能者が未来や過去を当てることができるのは、彼らが情報の波をインスピレーションや夢として感じ取り、解釈する能力を持っているからだと推測されます。

もちろん、この能力には個人差がありますし、必ずしも正しいという保証はありません。

しかし、現時点では、科学的な根拠がある可能性も否定できないのです。

未来や過去が「当たった」と錯覚させる手口に注意

占い師や霊能者の特殊能力を科学的に支持する説もあるとはいえ、すべての占い師が信用できるというわけではありません。

実際には、「過去が当たっている」「予言が現実になった」と感じさせる心理テクニックを使った詐欺的な手口も多く存在します。

霊感や透視能力を持っていない占い師は、相談者の情報を事前に調べておく「ホットリーディング」や、多くの人に共通するようなことをぼんやりと伝える「ストックスピール」などのテクニックで、相談者の過去を見抜いているように見せかけます。

例えば、「あなたは人から傷つけられたり、騙されたりした経験がありますね？」という質問については、誰でも一度はそのような経験をしたことがあるのではないでしょうか。

しかし、占い師から1対1でそう言われると、相談者は「自分だけが特別」だと思い込んでしまう傾向があるのです。

このような手口で騙す占い師は、巧みな話術で相談者から情報を引き出し、信頼関係を築くことが得意です。

そして、相談者の弱みや不安につけ込んで高価な占いグッズを買わせたり、依存状態に陥らせたりすることもあります。

このような悪徳占い師に騙されないように、本物の能力を持った占い師を注意深く選ぶ必要があります。

未来や過去を当てることができる本物の占い師の探し方

本物の占い師は、相談者の方が多くを話さなくても、過去や未来を見抜くことができる能力を持っています。

例えば、フジテレビで放送されている人気占い番組「突然ですが占ってもいいですか？」では、占い師が事前に何も知らない状態で、街中で出会った人の過去を的中させるという驚異的な鑑定を行っています。

芸能人の場合は「やらせなのでは？」と疑われることもありますが、一般人の場合は、占い師の言葉に驚く素直な反応が見られます。

自分で本物の占い師を探すには対面鑑定よりも、電話占いやチャット占いを利用するのがおすすめです。

なぜかというと、電話やチャットでは相談者の表情やしぐさから心理を読むことができないため、より高度な鑑定スキルが必要になるからです。

本物の占い師かどうかを判断するには、電話占いやチャット占いを利用して、自分の情報を極力伏せたまま、試しに鑑定を受けてみるとわかりやすいでしょう。

そのときは、未来のことよりも、確かな事実である過去のことを占ってもらうのがベストです。

占いの根拠についてのまとめ

占いには科学的な根拠がないと言われる一方で、部分的には体系化された知見に基づいている面もあります。

占いは科学と敵対するものではなく、相互に補完し合うものだと言えます。

科学は、観測や実験によって物理的な法則や原理を明らかにすることができますが、人間の感情や精神を測定することは困難です。

その一方で、占いは、生年月日や手相などから、人間の性格や過去、未来をある程度読み取ることができます。

科学と占いをバランスよく活用することで、自分自身や人生、身近な人々について、客観的かつ主観的な視点から理解を深めることができるでしょう。