タロットカード「世界」の意味は？正位置・逆位置や解釈について

タロットカードの「世界」の絵柄（シンボル）は、天空を舞う1人の人物です。この人は今、完全に調和が取れた状態にあります。

もし占い対象者（相談者）が「世界」カードを正位置で出したら、人生で最高のときを迎えているはずです。

大アルカナ「世界」カードはとても強いポジティブ・カードです。

したがってその真逆である逆位置の「世界」カードは、最悪期の到来を示唆していることになります。

この記事では「世界」という大アルカナカードの意味について深く解説します。

タロットカード「21世界」の意味

「世界」というタロットカードは、人生の節目や到達点を象徴しています。

そのカードから受け取るメッセージには、人生の次のステップを踏み出すためのヒントが隠されています。

占いの視点から「世界」のシンボル（絵柄）の解釈、正位置と逆位置の意味を解説します。

「世界」の基本的な意味

「世界」カードの基本的な意味は、完全である様（さま）、最高地点、幸福、喜び、始まり、成長、無限となります。

ポジティブな意味が強いカードです。

「世界」のシンボル（絵柄）の解釈

「世界」カードのシンボル（絵柄）は、天空に浮かぶ緑のリースのなかで、紫色の羽衣をまとう人が舞っているシーンです。

カードにはそのほかに「21」「4つの聖獣」「赤いリボン」が描かれています。それぞれの意味は次のとおり。

緑のリースの意味

緑のリースは卵や子宮を象徴する。「世界」カードが持つ複数意味のうち、始まりと成長はここから導き出した解釈。

紫色の羽衣をまとう人の意味

紫色の羽衣をまとっていることから、この人は神聖な存在であることがわかる。

完全な世界にいる人と理解してよい。

21の意味

タロットカードでは21を2と1にわけて考える。2と1と足すと3になり、これはキリスト教の三位一体を象徴する数字。

「三」は、1）父なる神と、2）神の子であるイエス・キリストと、3）精霊のこと。

これが一体になっているとは、この3つは1つになっているということであり、つまり完全な姿である。

4つの聖獣の意味

「世界」カードの4隅（すみ）には、鷲（わし）、獅子（しし）、牡牛（おうし）、人が描かれている。ここでの人も聖獣の1つになる。

それぞれ火、地、風、水を象徴していて、つまり地上のすべてがこのカードに描かれていることになる。

だから「世界」なのである。

赤いリボンの意味

緑のリースに赤いリボンが巻かれていて、これは無限を意味する。

「世界」の正位置の意味や解釈

タロット占いで「世界」カードが出てそれが正位置だった場合、「世界」カードそのものの意味になります。

したがってタロット占いの対象者（相談者）は今、よい状態にあるといってよいでしょう。つまり次の通りです。

「世界」の逆位置の意味や解釈

「世界」カードが逆位置に出てしまったら、正位置の逆の状態にあると解釈されます。
つまり相談者は次のような状態にあると考えられます。

タロットカード「21世界」の相手の気持ちについての解釈

相談者が気になる相手の気持ちを知りたくてタロット占いを行い、「世界」カードが出た場合の解釈の仕方について解説します。

「世界」の正位置

「世界」カードが正位置で出たら、相談者は今、気になる相手と良好な関係を築けているはずです。

つまり、相談者は相手を頼りにして、相手は相談者を頼りにしています。そして2人は信頼し合っています。

さらに双方が「互いに相手を高め合っている」と感じています。

例えば、相談者が受験生なら勉強仲間がいて切磋琢磨していることでしょう。

相談者がビジネスパーソンなら、自分が所属しているプロジェクトチームはゴールに向かって1つになっているはずです。

「世界」の逆位置

「世界」カードが逆位置で出たら、相談者と気になる相手との関係は近く破綻するかもしれません。

喧嘩をしたわけではありません。価値観の違いに苦慮しているわけではありません。

しかし相談者は相手の言動に対して「なんか違う」と感じ始めています。

そして残念ながら、相手も相談者のことを好ましく思っていません。

これまで2人は長らく良好な関係を築いてきました。お互いに足りない部分を補い、助け合う関係でした。

しかしそんな友情は終焉に近づいていて、相談者も「やむをえない」と感じ始めているのではないでしょうか。

タロットカード「21世界」の恋愛についての解釈

相談者が恋愛を占いたくてタロットカードをめくったときに「世界」カードが出た場合の解釈の仕方について解説します。

「世界」の正位置

「世界」カードが正位置で出たら、相談者の恋愛は今、完璧な状態にあります。

もちろん厳密には男女の関係に完璧はありませんが、しかし相談者は「完璧だ」と感じています。

そしてパートナーも相談者との関係に満足しています。

「結婚するならこの人」という気持ちが芽生えているかもしれません。

「世界」の逆位置

「世界」カードが逆位置で出たら、相談者の恋愛は悪いほうに進んでいます。

相談者はもしかしたら思い当たることがあるのではないでしょうか。パートナーに対する優しさがつき合ったころと比べると減っていないでしょうか。

パートナーのことを考える時間が減っていないでしょうか。
もしかしたら別の異性が気になっているのかもしれません。

あるいは、相談者はパートナーのことを想っていても、パートナーが相談者のことを飽き始めているかもしれません。

タロットカード「21世界」の仕事についての解釈

相談者が仕事の状況について知りたくてタロット占いを行い、「世界」カードが出た場合の解釈の仕方について解説します。

「世界」の正位置

「世界」カードが正位置で出たら、今の仕事は相談者にマッチしています。仕事の成果が出ているのはそのためです。

自分がやりたかった仕事にようやく巡り合うことができた、と感じているのではないでしょうか。その印象は正しいものでしょう。

やりがいが大きいので残業が気にならず、プライベートの時間でも仕事の進め方を考えています。

これだけ仕事にコミットしているので、仕事がうまくいかないはずがありません。

もし相談者が独立を考えているなら、今就いている業種や職種で起業してもよいでしょう。

「世界」の逆位置

「世界」カードが逆位置で出たら、相談者の性向と今の仕事はマッチしていないかもしれません。

自分が本当にやりたいことや、その仕事から得られるやりがいを今一度検証したほうがよいでしょう。

今の仕事で成果が出ていなかったら、異動や転職を検討してみてもよいでしょう。

もちろん占い結果だけを信じてすぐに転職することは得策ではありませんが、逆位置の「世界」カードは相談者に「その仕事ではない可能性が高い」といっています。

そして実績をあげている人も、逆位置の「世界」カードが出てしまったら自分を省（かえり）みてください。

もしかしたら無理していることによってようやく現状を維持できているだけかもしれませんし、それによって大きなストレスを抱えているかもしれません。

逆位置の「世界」カードは現状を見直す好機です。

タロットカード「21世界」の金運についての解釈

相談者が自分の金運を知りたくてタロット占いを行い、「世界」カードが出た場合の解釈の仕方について解説します。

「世界」の正位置

「世界」カードが正位置で出たら、今の金運は最高潮の状態にあります。

「最近、お金回りがよくなった」と感じるのは気のせいではありません。

そして収入が増えたのは金運のお陰だけではありません。

人に恵まれ、勤務先に恵まれ、能力に恵まれ、努力する機会に恵まれた結果、仕事が順調に運び成果に恵まれ、その対価としての収入が増えたと考えられます。

正位置の「世界」カードは、そのような調和が取れた状態を表現しているのです。

ただし、最高潮の金運が、必ずしも相談者が求める額のお金をもたらすわけではない、という点には注意してください。

例えば、最高潮の金運が、1億円欲しいと思っている人に100万円しかもたらさないことも起こりえます。

その場合、相談者は「本当に自分の金運は今、マックスにあるのか」と感じるでしょう。

「世界」の逆位置

「世界」カードが逆位置で出たら、相談者の金運は下降線をたどるはずです。

仕事でうまくいかないことが増えると、それが給料の査定に響き収入が減ることがあります。

そして最悪なのは、収入を増やそうと思って転職したものの、想定とおりにならないケースです。

「前の会社のほうがよかった」と感じることがあるのではないでしょうか。

だからといって再び転職したり元の会社に戻ったりすることは、熟考が必要です。

今は仕事も生活も調和が取れていない状況なので、耐え抜くことが最善の策かもしれません。

逆位置の「世界」カードは、現状についてよく考えよ、と教えています。

タロットカード「21世界」の未来についての解釈

相談者が自分の未来を知りたくてタロット占いを行い、「世界」カードが出た場合の解釈の仕方について解説します。

「世界」の正位置

「世界」カードが正位置で出たら、相談者の未来は期待できるものになるでしょう。

最愛の相手と結婚できたり、やりがいのある仕事を獲得できたり、新しく始めたことがうまくいったりと、成功を実感できるはずです。

しかしその幸福な将来は、今のよい状況が継続すれば、という条件つきになります。

もし相談者が現状に胡坐（あぐら）をかいて油断したり仕事をサボったり他人を見下したりし始めたら、未来は暗転します。

正位置の「世界」カードは「このまま進むことができれば未来は明るいですよ」といっているにすぎません。

「世界」の逆位置

「世界」カードが逆位置で出たら、相談者の未来は暗いでしょう。

しかしここで悲観する必要はまったくありません。なぜなら逆位置の「世界」カードは、相談者に「このままでは未来は悲惨ですよ」と教えているだけだからです。

つまり「あなたに絶対に暗い未来を与える」といっているわけではないのです。

もし相談者が「自分はこれまで堕落して生活を送ってきた」と自覚できたら、まずはそれをあらためましょう。

もし相談者が「仕事をなめていた」と気づいたら、もう一度初心に戻って1からキャリア形成を見直してみてください。

もし相談者が結婚を考えていた人にふられたら、パートナーとのつき合い方を考え直してみてください。

与えてもらう前に与えましょう。与えても見返りがなかったら、不満に思うのではなく、見返りを求めて与えることをやめて、ただただ愛から与えるようにしてみてください。

タロットカード「21世界」の正位置・逆位置や解釈についてのまとめ

大アルカナ・カード「21世界」の意味を解説しました。

正位置で「世界」カードが出たら、相談者は今完全な状態にあります。今ほど人生に満足できたことはなかったはず。

しかし油断は禁物です。絶頂期は転落のスタート地点になることがあるからです。

山の頂上に立ったら、満足するのはほどほどにして、次に登るもっと高い山を探してください。

正位置の「世界」カードは成長の意味もあるので、まだまだ先に進むことができます。

逆位置の「世界」カードが出た相談者は今、やることなすことうまくいかないと感じているのではないでしょうか。その状況はしばらく続くかもしれません。

しかし自棄（やけ）にならないでください。現状が悪い原因は自分にあります。それがわかれば、自分を直していけばよいだけです。

調和が一度崩れると、それを回復させるのは手間と時間がかかります。それでも1つずつ修復していけば、必ず状況は好転するはずです。