タロットカード「死神」の意味は？正位置・逆位置や解釈について

タロットカード占いで「死神」の絵柄（シンボル）が出ると不吉に感じるかもしれませんが、これは同時に再生の可能性を意味します。

「死＝終わり」の次には「生＝始まり」が来るわけですが、再生には自身の取り組みや新たな決断などが不可欠です。

78枚で構成されるタロットカードには22枚の大アルカナカードがあります。

この記事では「死神」大アルカナの意味について解説します。

タロットカード「13死神」の意味

カードの意味を理解することで、占いにおける「死神」の出現が持つ重要性に気付くことができます。

多くの人がこのカードを恐れる一方、その象徴する変化を受け入れることで新たな成長の機会が生まれることもあるのです。

ここからは、そのような意味合いを含めた「死神」のシンボル（絵柄）の解釈、正位置と逆位置の意味を詳しく紹介します。

「死神」の基本的な意味

「死神」カードの基本的な意味は、死と再生、白黒の区別、絶望と可能性、区切り、となります。

ここでのポイントは、タロットカードの「死神」は、死、黒、絶望といったネガティブなものだけを意味するのではなく、その裏返しである再生、白、可能性というポジティブな意味も持っていることです。

「死神」のシンボル（絵柄）の解釈

「死神」カードのシンボル（絵柄）は、金属の鎧（よろい）を身にまとって白い馬に乗っている骸骨（がいこつ）です。この骸骨が死神です。

初めて「死神」カードはみた人は不吉に感じるかもしれませんが、シンボルのなかには希望も描かれています。

さらに馬の足元には死に絶えた人々がいます。そして祈りを捧げている聖職者もいます。

そのほか、「13」「白い花」「太陽」「川に浮かぶ船」が描かれています。

それぞれの意味は次のとおり。

鎧を身にまとった骸骨（死神）の意味

死神は終末をもたらすものを象徴している。ただし死神は、終わったことを知らせるだけでなく、終わらせる必要があることを知らせている。

つまり死神には、終わらせないと新しいことを始められない、という意味も含まれている。

死に絶えた人々の意味

悲惨な状態が到来していることを知らせている。

祈る聖職者の意味

再生に向けて立ち上がることを象徴している。

13の意味

タロットカードにおいて13は「12と1」にわけて考えられる。12は物事が完全な状態であることの象徴。

したがって12から一歩進んだ13は、完全な状態が終結したことを意味するが、同時に新しいことのスタート地点であることも意味する。

白い馬と白い花の意味

白は終わりと始まりの象徴。人が死んで骨だけになると白になる。

しかし白はキャンバスの地の色であり、すべての色を受け入れることができる。

日本語にも「白紙に戻る」という言葉あり、これは積み重ねてきたものが消滅する意味であると同時に、今から始まることも示している。

太陽の意味

「死神」カードの太陽は、沈みゆく夕日とも昇ってくる朝日とも理解できる。

川に浮かぶ船の意味

川は人生を、船は人を象徴している。人の力が弱いと船は川に流されるが、人が力をつければ船をこいで川の流れに逆らって突き進むことができる。

つまり川に浮かぶ船は、流された船でもあり、前進している船でもある。

「死神」の正位置の意味や解釈

タロット占いで「死神」カードが出てそれが正位置だった場合、「死神」カードそのものの意味になります。

したがってタロット占いの対象者（相談者）は今、人生の分岐点にいるはず。
つまり次の通りです。

「死神」の逆位置の意味や解釈

「死神」カードが逆位置に出てしまったら、正位置の逆の状態にあると解釈されます。
つまり相談者は次のような状態にあると考えられます。

タロットカード「13死神」の相手の気持ちについての解釈

相談者が気になる相手の気持ちを知りたくてタロット占いを行い、「死神」カードが出た場合の解釈の仕方について解説します。

「死神」の正位置

「死神」カードが正位置で出た相談者は今、気になる相手に「だまされた」と感じているのではないでしょうか。

もしくは、長年の友人と最も激しい喧嘩をして、友情が崩壊する危機を迎えているのかもしれません。

しかしもう一度会ってみることをおすすめします。

なぜなら正位置の「死神」カードは、関係が悪化したあとでも、関係を修復できる可能性があることを示唆しているからです。

「死神」の逆位置

「死神」カードが逆位置で出た相談者は今、気になる人のことを信じられなくなっているのではないでしょうか。

しかも、その人から裏切られたのは今回が初めてではなく、「もうこの人と付き合えない」と感じているはずです。

そのネガティブな気持ちは、なかなか払拭（ふっしょく）できないかもしれません。

タロットカード「13死神」の恋愛についての解釈

相談者が恋愛を占いたくてタロットカードをめくったときに「死神」カードが出た場合の解釈の仕方について解説します。

「死神」の正位置

「死神」カードが正位置で出たら、相談者の恋愛は岐路にあります。

相談者には、これまでとおりの関係を続けるか、完全に縁を切るかの決断が求められています。

ただし残念ながら「死神」カードは、どちらがよいかまでは教えてくれません。

しかし、これまでの恋愛を続けるのなら、相手とじっくり話し合って「私はこの人を愛している」と確認したほうがよいでしょう。

その逆に恋愛に終止符を打つ場合は、未練を断ち切って別れ話を切り出して、相手が続けたいといってきてもその誘惑に負けないようにします。

なぜなら正位置の「死神」カードは決断を求めているからです。

「死神」の逆位置

「死神」カードが逆位置で出たら、相談者の恋愛は最悪な状態にあるかもしれません。

2人の仲がこれまでで最も悪くなっているだけでなく、相手の気持ちがわからなくなっていて関係修復の糸口がみえません。

恋愛を続けるにしても別れるにしても、ズルズルと関係を引きずってしまうかもしれません。

そしてそれはどちらに転んでも、よい結果を生まないでしょう。

タロットカード「13死神」の仕事についての解釈

相談者が仕事の状況について知りたくてタロット占いを行い、「死神」カードが出た場合の解釈の仕方について解説します。

「死神」の正位置

「死神」カードが正位置で出たら、相談者は仕事で、これまでにない危機を迎えているかもしれません。

ミスが続いて上司から叱られどおしで、成果では後輩社員に抜かされる始末――そんな最悪の状態に陥っている人もいるでしょう。

しかし今こそ決断のときです。今の仕事が自分に向いていないのなら、今の最悪な状況は転職を決断する好機となるかもしれません。

ただ「死神」カードが正位置で出たからといってすぐに退職するのではなく、まずは転職の準備に着手しましょう。

自分のスキルが労働市場で通用するのかどうか確認したり、自分を活かしてくれる企業が求人を出しているのかどうか調べたりするのです。

今の仕事にやりがいを感じているのに成果が出ていないのなら、努力不足や勉強不足が原因かもしれません。

それならばやることは決まっています。これまで以上に努力して、これまで以上に勉強して、これまで以上に仕事をするまでです。

「死神」の逆位置

「死神」カードが逆位置で出た相談者は今、仕事で安易な妥協をしようとしているのではないでしょうか。

「最善の方法はある。しかしそれに取り組むには時間も手間もかかるし、第一難しい。それならば別の方法のほうが簡単に取り組めて成果も出やすい」

そんなことを考えているかもしれません。

タロットカード「13死神」の金運についての解釈

相談者が自分の金運を知りたくてタロット占いを行い、「死神」カードが出た場合の解釈の仕方について解説します。

「死神」の正位置

「死神」カードが正位置で出た相談者は、金運の最悪期を迎えているかもしれません。

収入が減ったり、投資に失敗したりしているのは、正位置の「死神」カードが暗示している状況そのものです。

しかし今は金運の底かもしれません。海の底に海がないように、金運の底に達したらあとは浮上するだけ。

ただし「死神」は、簡単には相談者に金運を与えないので、このようなときにギャンブルをするのは危険です。

堅実な方法を採用することで金運を上げていったほうがよいはずです。

「死神」の逆位置

「死神」カードが逆位置で出た相談者は「自分は完全に金運から見放された」と落胆しているかもしれません。

収入は減る一方で、しかも挽回する方法が見当たりません。

そして、収入が減ることより悪いことは、相談者のことを心配してくれている周囲の人が「地道に仕事をすれば収入を増やす道が拓けてくる」と言ってくれているのにそれすら信じられないことです。

タロットカード「13死神」の未来についての解釈

相談者が自分の未来を知りたくてタロット占いを行い、「死神」カードが出た場合の解釈の仕方について解説します。

「死神」の正位置

「死神」カードが正位置で出た相談者の未来は、今にかかっています。

相談者は今まさに人生のターニングポイントにいます。ここで正しい決断ができれば、未来は明るいでしょう。

しかし間違った決断をすると、今の停滞はしばらく続くことになります。

「死神」の逆位置

「死神」カードが逆位置で出た相談者の未来は暗いかもしれません。

なぜなら相談者は今、とても大切な時期にあるのに、決断できないでいるからです。

もしくは、楽な道を進もうとしているからです。

タロットカード「13死神」の正位置・逆位置や解釈についてのまとめ

大アルカナカード「13死神」の意味を解説しました。

「死神」と聞くと最悪な状況をイメージするかもしれませんが、タロット占いの「死神」は悪いことだけではなく、自分がよい状況をつくるスタート地点にいることも示しています。

正位置で「死神」カードが出たら、とにかく決断することを心がけてください。そしてその決断は重大な意味を持つので、信頼できる人、家族、友人、上司などに相談して、最善の道を選びましょう。

正しい決断ができれば光が待っています。

逆位置で「死神」カードが出た人は、何も信じられない状態にあるかもしれません。

現在の苦難から逃れられるなら、遠い未来が多少棄損（きそん）されても、悪い決断とわかっていても、そちらを選んでしまうかもしれません。

しかし相談者は、逆位置の「死神」は自分を戒（いまし）めている、と理解してください。

逆位置の「死神」は、「妥協するな」「楽な道を選ぶな」と教えてくれているのですから。